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大分文化会館

投稿者:小島哲夫

 私は数年前、大分文化会館で、あるコンサートも終わり、ホールのドアを開け、ガラス越しに外の景色を目にしました。
 「あ、これはローマ、テルミニ駅。」とつぶやきました。
 十数年前、私のローマへの旅は、テルミニ駅から始まりました。
 列車から降り、長いプラットフォームを通り改札口を抜けて目にした光景が、今まさに大分文化会館のそれと同じです。

 ローマの表玄関テルミニ駅は第二次大戦後すぐ着工され1948-1950に完成しています。
 ローマの代表的な現代建築でもあり「ヨーロッパで最も見事な駅舎」と称賛されている名建築でもあります。
 おそらく設計者(日建設計の担当者)は府内城の城壁をローマの旧市壁と見立て、この大分文化会館のキャノピーに、歪曲したテルミニ駅のコンクリート屋根を採用したものと思われます。

 旅の終わりである終着駅、テルミニ駅。そして大分文化会館における観劇の終わり。見事に共鳴しているものと思います。
 城址に現代建築を建てたことの賛否はありますが、以上は大分文化会館が放った魅力であることはまちがいありません。

 大分文化会館

テルミニ駅